よく「年をとって太りやすくなった」という声を聞きますが、これは年齢を重ねるごとに筋肉量が減って基礎代謝量が落ちてしまうことが原因です。
基礎代謝量というのは、生命を維持するために最低限必要な代謝量のことです。つまり何もせず体を動かさずにただ寝ているだけでもカロリーは消費されます。
人の体は意識的に運動をしなければ筋肉量が少しづつ減っていきます。
筋肉量は20歳前後をピークに、意識的に運動や筋トレを行っていかないと年に1%程度ずつ減ってしまいます。
筋肉が1キロ減ると、一日およそ50キロカロリー程度の基礎代謝が落ちるといわれているので、普段からカラダを鍛えず年に1%の筋肉量が減少し続けたら、体重が増えていくのも当然のことなのです。
それなのに肝心の運動をないがしろにし、炭水化物抜きダイエットや野菜だけダイエットなどをするのはまったくもってナンセンスです。
筋肉量が減ると老化も加速する
昔よりも
- 体が疲れやすくなった
- 肩こりや腰痛に悩まされるようになったら
- 体型が変わった
ほとんどの人が加齢とともに感じる体や体力の変化ですが、これらはすべて筋肉が関係しています。
疲れやすいというのは筋肉量の低下が影響しています。
なぜなら、筋肉量が減ると、筋持久力(きんじきゅうりょく)が落ちてしまうからです。
筋持久力というのは、簡単にいうと「どれだけの時間筋肉を長く動かし続けられるか」という筋肉の持久力のことをいいます。
筋肉量があれば、筋持久力が体に備わるため、長時間歩いたり、立ったり、仕事をしたりすることができます。
まずは無理なくできる軽い運動を習慣に!
筋トレは何歳からはじめても遅くはありません。年をとっても鍛えれば筋肉は成長します。
これまでまったく運動経験のない人でも、「運動をしよう!」と思い立ち、トレーニングを始めれば筋肉量は増えていきますし、様々な老化現象である疲れやすさや太りやすさに悩まされることがなくなります。
筋肉がついてくると、からだが思いがけないほど快調になり、脂肪がつきにくくなります。また、持久力が向上し、粘りもきくようになります。つまり、いつから始めても若さは取り戻すことができるのです。
とはいっても、普段運動しない人がいきなり「さあ、今日から筋トレだ!」というわけにはいきません。いきなりハードなトレーニングを行ってもほとんどの人が挫折するでしょう。
なのでまずは、
- 仕事の通勤時に使うエスカレーターを階段に変える
- 電車の中でなるべく座らないことを意識する
- 最寄駅ではなく隣の駅から歩いて自宅まで帰る
これらの中から、今の自分ができそうなことを1つづつ習慣にしていけば、とりあえず筋肉量の低下は防ぐことができます。
筋トレを無理なく続けるコツ
今まで運動をしてこなかった人がいきなりフィットネスジムに通っても三日坊主になってしまう可能性があります。
専属のトレーナーがマンツーマンでついてくれるパーソナルトレーニングジムだったらまだしも、外からの強制力がきかないジムに一人で通い続けるのはそうとうな意志力が必要になります。
なのでまずは自宅で自重トレーニングをすることをおすすめします。
最初は一カ月間、毎日5分間だけ筋トレをしましょう。
一カ月毎日筋トレすれば、筋トレすることが習慣化されます。習慣化されれば歯を磨いたりお風呂に入るのと同じように意志の力を使うことなく筋トレを行うことができます。
筋トレスケジュールを作る
理想は全身の筋肉トレーニングを週に2,3回行うのが良いのですが、筋トレが習慣化されていないと継続するのは難しいです。
なので、まずは
- 月曜は腕・肩の筋トレ
- 火曜は腹筋・背筋
- 水曜はスクワット
- 木曜は胸の筋トレ
- 金曜は腕・肩の筋トレ
- 土曜は腹筋・背筋
- 日曜はスクワット
みたいなかんじで、月~日曜日までのスケジュールを作り、毎日5分づつでもいいので鍛えていくようにしましょう。
徐々に慣れてきたら、筋トレ時間を10分、15分と増やしていきましょう。
本格的にジムに通うのは、これができてからでも遅くはありません。
まとめ
人間のからだは年齢を重ねるほど痩せにくくなります。20代30代はまだいいですが、40代を過ぎると、食べたものが消費されずにどんどん内臓脂肪として体内に蓄積されます。
健康的な生活を送るためには、運動を習慣化しなければなりません。運動がしんどいのは最初だけで、慣れれば運動自体が気持ちよくなります。
運動や筋トレはダイエット、体力向上、肌質改善、脳の活性化などメリットだらけなので、やらないと損です。
まずは日常のちょっとした隙間時間や移動時間などでもできる簡単なエクササイズを一日の中に5分でも10分でもいいので取り入れてみてください。
そして筋肉を維持して、いつまでも若々しく、太りにくいカラダを目指しましょう!